茸師の部屋8

茸師の部屋7

「保健体育の先生で声優業もされていますナラタケさんです」

「最近見つけた趣味についてもお話していただきます」

「宜しくお願いします」

「平日にお越しいただいて大丈夫でしたか?」

「非常勤で多少融通が利きますので、お気遣いいただきありがとうございます」

「多感な時期の生徒さんと顔を合わせるのっていかがですか?」

「そうですね、非常に刺激的ですね、少し気楽な立場で仕事をさせて頂いていますので」

「刺激的と言えば、すごい(豊満かつ引き締まっていて)お体で、衣装も大胆ねえ」

「ええ、これは少し大げさにして居ります」

「生徒さんはまだ言葉による表現が拙いものですから、どうしても態度に出てしまう」「言葉よりも行動を優先してしまう場合がほとんどなんです」

「それでも少し自我みたいなものもあるので複雑なんですけど、それが面白くって」

「言葉とは裏腹に男の子からも女の子からも「あーこういう感じね」って💗」

「それも声優業としての肥やしにさせて頂いております」

「茸師さんもそうじゃありませんでしたか?」

「ジッとしているのが苦手でしたね。それでも教室にいないといけないから、授業中教科書も出さずに机に伏せていたら、先生から「僕と心のキャッチボールをする気はないんか!」って怒られたこともありましたっけ」

「話を戻しますけど、声優のお仕事のきっかけは何だったの?」

「元々、人体の構造には熟知(精通)していたので、それと仕事柄、心の機微にも詳しくなりますから、これは何かに活かせるんじゃないかと思いまして」

「それで声優?」「ええ」

「最初はただ単に発声を色々変えて、声まねをしていただけなんですけど」

「これが思いのほか、ご好評頂いて」「へえ」

「最近、音楽を始められたとか」

「そうそう、とある番組であるバンドがメンバーを募集中ってのを拝見して、ドラムスを始めたんです」

「そういえば、シンバルみたいなものが、アクセサリーかなんかとばっかり」

「いつかご一緒に演奏したくって」「ふふ」

「茸師さんもいかがですか?」

「わたくし?私は鑑賞させていだだくだけです」

きのこ漫談8-2