桂菌師の本日のきのこさん、いらっしゃい!
「どんな人が来るか、楽しみやね」「ほんとですね」
「夫:ヒトヨタケ(略称)、妻:ウラベニガサ」(どん)
「今回は急遽、出演が叶わなかったということで奥さんからお手紙を頂いていますので、それを拝読致します」
「そんなことあるんですか?」「しゃあないやん、いくで」
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親愛なる夫へ
この手紙を読まれている頃には、あなたはこの世からいなくなって、他界されていることと思います。私の方も誰かのお腹に胃潰送りされているかもしれません。
「(僕?ちゃうちゃう、こっちみんといて)」
初めて会ったのは小学生の時。他の男子によくいだずらされていた私、スカート捲りされているところを助けてくれたのがあなたでしたね。クラスで一緒になって、机を並べて算数(九九)の授業を受けていた時。あなただけ何か達観したことを口にしていたのを今でも覚えています。
「一世、一余に、瞳頃」
そういって、よく笑っていたのが印象的でした。
正直、当時は何言ってるかさっぱりわかりませんでしたが、今ではそれも少しわかる気がします。
大人になって、付き合うことになっても、あなたはどこか儚げで、結婚をすることはなかったけれど、そんな身の振りを理解してのことだったのでしょうね。
私は少しだけあなたより旅立つのが遅くなりますけど、また逢えることを楽しみにしています。
今度はあなたが最初に私をみてくださいね💗
あの世で時々でもいいから、思い出してください
私もいつかそちらへ逝きますから