“りょうし”への道-猟師編⑤

趣味で狩猟をするという事の方がはるかにハードルが高く、計画は頓挫した。

免許取得はいいが、狩猟登録含めその他もろもろの手続きが煩雑で、思いの外時間がかかる。

鉄砲所持をするにも”趣味で”というよりも”仕事で”という方が警察に納得されやすい

この時は鉄砲所持は諦め、別の事を考えていた。

暗黙の了解でどのエリアがどの猟友会の縄張りなのかが、閉鎖的で外からはまずわからない。

銃猟をするもの、わな猟をするもの とは ちょっと相いれない。

地元の山を歩いてみた。

獣の気配が薄いし、鳥獣保護区になっているエリアも多い。

”こりゃ、ダメかな”

地元で狩猟をすることを諦めかけていた。

そんな折に仕事の方で任期の延長が決まった。

というより、新しい役職が与えられ、そのポジションに就くことになった。

不幸中の幸い、渡りに船とはこのこと。

新しい役職では、別の仕事(施設管理)を含む土日祝日の現場対応もすることになった。施設管理も面白そうだし、休みもなくなる可能性があるが、それも嫌ではなかった。むしろそれを望んでいた節があった。

”仕事があるから、遊びに行けないわ”という言い訳はもちろん、”遊ぶことよりもたのしい仕事があるから”というのが本音だった。

”有害駆除の捕殺員”は二年目に突入した。

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