“りょうし”への道-猟師編①

少し思う事があって、東日本大震災被災後、地元に戻ってきた。

山に行くか、海に行くか、はたまた両方か。

アルバイトでちょっとした研究の手伝いをしていた。湖畔近くの公園で昼になると寝っ転がりながら考えた。まだ悩んでいた。趣味でやるならまだしも、狩猟を仕事にすることは可能なのか?と。漁師はほんとに接点が浮かばない。どちらかというと山の方へのウェイトに思考が割かれていた。

研究というものは科研費とか予算がつきもので、急に雇止めになることが決まった。次をどうしようか。

当時の求人情報サイトで”有害駆除”、”獣害”、”猟師”といったワードで仕事がひっかかることはほとんどなかった。

しかし、このタイミングでとある地方公共団体である職種が二次募集されていた。”有害駆除の捕殺員”

なんというネーミング(ちょっと違っていたかも)!!

仕事内容を見てみると、捕獲した動物の止め刺し作業の補助があります。と

これだ、エウレカ!、早速応募した。

どうやら、欠員募集のようだ。

面接でいきなり、血は大丈夫ですか?とか重たいものの運搬とかありますけど、体力はありますか?外回りをしてもらうことになるけど、運転は大丈夫ですか?とか

正直、当時は力がある方でもなく、デスクワーク中心の生活をしていたので、どれもあまり経験したことがないので心の内では何とも言えないが、“平気だと思います”、”大丈夫です”とだけ答え、面接を終えた。採用は合格。

後日談ではあるが、二次募集でも辞退者が出ての補欠合格だったらしい。

そんなことはもういい、肩書なんかどうでもいい。狩猟の舞台に上がることができて、嬉しさが爆発しそうだった。

面接後すぐ一週間後に初勤務となった。

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