茸師の部屋37

茸師の部屋36

「山岳信仰の開祖でMr.茸士でもあられますテングタケさんです」

「よろしくお願いします」

「今日はお弟子さんらとは来られてないんですね」

「イボテングタケとベニテングタケの事ですか」

「彼らは毒立しまして、イボテングタケに関しては『壌土宗』、ベニテングタケに関しては『壌土真宗』なるものを、ましてやその影響たるや」

「そうですよね、わたくしあなた方を差し置いて、「茸師」を名乗らせて頂いているんですけど🍄」

「お気になさらずにお嬢さん、私はすでに隠居の身ですから、それに毎日真摯に祈祷(帰登)される方もそうそう居られますまい、本来口にするもの以外ここには出られないはず、それなのに呼んで頂いたんですから至極光栄で」

「まあ、嬉しい事を仰って下さって、無理をすればいけるんでしょうけど、やっぱりね💗」

「それよりも、年々役(厄)が早まっているようで、この先が気掛かりというかそれが心残りですかね」

「あら、心配なさらずとも思いは不滅じゃありませんか」